飯田譲治脚本『ギフト』(1997、フジテレビ、木村拓哉主演)

カッコイイです。

もちろん早坂由紀夫を演じる木村拓哉もカッコイイですが、飯田譲治の脚本がカッコイイ。

原則1話完結型にして途中から見る人にも配慮しつつ、主人公由紀夫が記憶を取り戻しながら少しずつ謎が解明していくという、ドラマとしての連続性も持たせている。

縦軸と横軸を実に見事に交差させていると思います。

由紀夫は、一癖も二癖もあるギフトの受取人たちに「ささやかな歓び」を与えながら、「記憶のかけら」あるいは「人格」を手に入れていきます。

またしても彼女の等式が想起されます。

由紀夫は過去の記憶がないこと、つまり「知らないこと」に対して恐怖を感じますが、受取人たちは概して「知っていること」に疲弊しています。

ある時から由紀夫は過去を知ることに対して葛藤し始めますが、私たちにとって、知らないほうが良いことはあるのでしょうか?

チープなドラマなどでは、「過去と向き合わなきゃ前に進めない」という類の台詞が出てくることがあります。

確かにその通りなのかもしれませんが、誰しも忘れたい過去はあるんじゃないかと思います。

『ギフト』は、そういう人間の難解さを扱った良い作品だと言えます。

※あらすじを読みたい方は「続きを読む」をクリックしてください。

ギフト完全版 VOL.1

ギフト完全版 VOL.2

ギフト完全版 VOL.3

ギフト完全版 VOL.4 <あらすじ>

岸和田と奈緒美(室井滋)は横領した51億円をもって国外逃亡を図ろうとしていたが、岸和田は51億円とともに奈緒美の前から消えてしまう。

残された手掛かりは、血まみれになった記憶喪失の青年(木村拓哉)だけ。

奈緒美は青年を早坂由紀夫と名付け、自らの会社で「届け屋」として働かせる。

由紀夫は、援助交際、殺人教唆、臓器売買などといった様々な犯罪に関与する受取人たちにギフトを届けながら、少しずつ記憶と人格を取り戻していき、謎が明るみになっていく。

岸和田は一体どこへ行ったのか?

早坂由紀夫は一体何者なのか?
由紀夫はなぜ「届ける」ことに固執するのか?

出演は他に、小林聡美、倍賞美津子、今井雅之、篠原涼子、忌野清志郎など。

タグ : 飯田譲治 木村拓哉

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