ケツメイシ『東京』※アルバム『ケツノポリス4』収録曲(2005、トイズファクトリー、ケツメイシ作詞)

帰省すると、「東京ってどう?」とよく聞かれますが、いつも答えに困窮します。

というのも、私自身、「東京ってどう」なのか感じ取れていないこともあり、うまく表現できないからです。

ケツメイシ東京についてこう描いてます。

「そこには夢が溢れてる 未だ見ぬチャンス隠れてる なんて話がちがうね実際」

「夢破れ明日へあぶれてる そんな奴らでここは溢れてる」

戦後、美空ひばりは希望にあふれる東京の街を歌い、流行歌となりました。(『東京キッド』1950、藤浦洸作詞)

当時は朝鮮戦争の特需が起こり、まさにこれから焼け野原から復興するぞ、という時代です。

この後日本は20年近く年平均10%超の経済成長率を記録するという、人類史上先例のない高度経済成長を果たします。

1973年の第一次石油危機により高度経済成長が終わりを告げた時代、あなたがいなければ東京は「砂漠」だ、と歌われるようになりました。(前川清『東京砂漠』1976、吉田旺作詞)

しかし、2度の石油危機を乗り越えた日本はそれでも成長を止めません。

吉幾三は、東京を何でもある街、田舎者の憧れの街、として描きました。(『俺ら東京さいぐだ』1984、吉幾三作詞)

バブル崩壊を経て、松山千春は『東京』(1993、松山千春作詞)の中で、「いくつもの夢に彩られる東京」としつつも、一方で「突然の雨」が「思い出」を流してしまう街と歌いました。

そして現在、東京は「夢破れ明日へあぶれてる そんな奴らでここは溢れてる」街と歌われています。

ケツメイシ東京』は、上京した人間の切ない想いを歌った名曲ですので、ご承知おきを。



※『東京』の歌詞を見る

タグ : ケツメイシ 東京

木山裕策『home』(2008、tearbridge records、多胡邦夫作詞)

最近まで知りませんでした。

多胡「本当に良い人が本当に良い歌を歌っているのって、実は少ないと思っていて…」

木山裕策 特番 1/5

木山裕策 特番 2/5

木山裕策 特番 3/5

木山裕策 特番 4/5

木山裕策 特番 5/5


※『home』の歌詞を見る


タグ : 木山裕策 home 多胡邦夫

飯田譲治脚本『ギフト』(1997、フジテレビ、木村拓哉主演)

カッコイイです。

もちろん早坂由紀夫を演じる木村拓哉もカッコイイですが、飯田譲治の脚本がカッコイイ。

原則1話完結型にして途中から見る人にも配慮しつつ、主人公由紀夫が記憶を取り戻しながら少しずつ謎が解明していくという、ドラマとしての連続性も持たせている。

縦軸と横軸を実に見事に交差させていると思います。

由紀夫は、一癖も二癖もあるギフトの受取人たちに「ささやかな歓び」を与えながら、「記憶のかけら」あるいは「人格」を手に入れていきます。

またしても彼女の等式が想起されます。

由紀夫は過去の記憶がないこと、つまり「知らないこと」に対して恐怖を感じますが、受取人たちは概して「知っていること」に疲弊しています。

ある時から由紀夫は過去を知ることに対して葛藤し始めますが、私たちにとって、知らないほうが良いことはあるのでしょうか?

チープなドラマなどでは、「過去と向き合わなきゃ前に進めない」という類の台詞が出てくることがあります。

確かにその通りなのかもしれませんが、誰しも忘れたい過去はあるんじゃないかと思います。

『ギフト』は、そういう人間の難解さを扱った良い作品だと言えます。

※あらすじを読みたい方は「続きを読む」をクリックしてください。

ギフト完全版 VOL.1

ギフト完全版 VOL.2

ギフト完全版 VOL.3

ギフト完全版 VOL.4

続きを読む »

タグ : 飯田譲治 木村拓哉

Mr.Children『彩り』※アルバム『HOME』収録曲(2007、トイズファクトリー、Kazutoshi Sakurai作詞)

転職する際、莫大な教育コストを会社に還元することができず申し訳ない、という私の発言を受けて、ある人事の方に言われました。

「ウチは社会で通用する人間を本気で育てている。ウチで学び取ったことを、社会で役立ててくれれば本望だ」

人間としての器の違いを思い知らされました。

私には、「自分がやりたいことをする」という考えしかありませんでしたが、この人生の先輩の言葉は決して忘れないでしょう。

しかし、社会で役立てるとは一体・・・。

Mr.Childrenは歌っています。

「小さな庶民」の「単純作業」が「まだ出会ったこともない人の笑い声をつく」り、自分の「日常に彩りを加える」。

ひょっとすると、彼女の等式の究極型が『彩り』なのかもしれません。



※『彩り』の歌詞を見る


タグ : Mr.Children HOME

山田詠美『120%COOL』(1997、幻冬舎文庫)

山田詠美を読むと、「あぁ、小説ってこういうものがそうなんだ」と思い知らされます。

彼女の作品は、絶対に彼女にしか描けません。

まあ、当たり前ですけどね・・・。

ところで、山田詠美と言えば、99年のセンター試験国語で出題されたことがあります。

一部には、今でもセンター国語史上最大の悪問と語り継がれているようです。

(誤解のないように言っておきますが、決して作品が悪いわけではありません)

センター作成部会もずいぶん叩かれたとか。

興味がある方は、一度解いてみてください。

まず解けないと思いますが。

※あらすじを読みたい方は「続きを読む」をクリックしてください。


続きを読む »

タグ : 山田詠美 センター国語

村上龍『希望の国のエクソダス』(2002、文春文庫)

『希望の国のエクソダス』では、日本は「失われた10年」で経済優位性だけなく希望までも失ってしまったのではないか、という村上龍氏の問題意識を描いています。

希望とは一体何でしょうか?

ランドルフ・ネッセという社会心理学者は、希望について「希望とは努力が報われるという見通しがあるときに生じる感情である」と述べています。

ひょっとすると、人間は希望がなければ生きていけないのかもしれません。

ニュー・シネマ・パラダイス(1989、ジュゼッペ・トルナトーレ監督、イタリア/フランス)という映画はこのテーマについて実に見事に描いています。

果たして日本という国は、本当に希望を失ってしまったのでしょうか。

もしそうだとすると、どうして失ってしまったのでしょうか。

自分にとっての希望とは何なのかを、改めて考えてみる必要がありそうです。

※あらすじを読みたい方は「続きを読む」をクリックしてください。

続きを読む »

タグ : 村上龍

梅田望夫『ウェブ進化論』(2006、ちくま新書)

読みながら身体が震えました。

私たちは、ネットのあちら側にいれば、世界中の蔵書を閲覧し人類の叡智と接することができ、世界の片隅で何が起こっているのかをリアルタイムで見ることができ、世界中の店から気に入った商品を買うことができ、世界中の人々の日記を読むことができます。

一方で、自分の考えていることを世界中の人々に対して発信することもできます。

勿論、あちら側はあまりに膨大な情報で溢れていますが、グーグルの30万台以上のパソコンは、あらゆる言語の組合わせに対して最適な結果を出すべく、24時間365日、絶えず世界中のあらゆる情報を整理しています。

最適な結果を判断するのは、インターネット神の意志だそうです。

不特定多数無限大の総表現社会が到来すると、こちら側の秩序を大きく揺さぶることは間違いありません。

私たちは、産業革命、鉄道革命、重工業革命、製造業革命に次ぐ、情報革命という大きな時代の転換の真っ只中にいます。

これから否応なしに大変化が起こり日常生活も変わっていきます。

私たちは決して無関心でいることはできません。

そう思い知らされる本です。

※あらすじを読みたい方は「続きを読む」をクリックしてください。

続きを読む »

タグ : 梅田望夫 Web2.0

プロフィール

natsukate

Author:natsukate
住まい:千葉県
生まれた年:1983年
性別:男性
憧れる人物:やしきたかじん


My status

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ